バスケ

アッと驚くような天才的 パスセンス の磨き方

バスケットボールにおいて一番歓声が上がるプレーは

ダンクシュート

最近、日本の大学カテゴリではよく見る光景にはなったものの
小・中・高カテゴリではなかなか拝めるもんじゃないですね。

でもダンクはよほど身長がなければ難しい。

 

次いで歓声が上がるとすれば

アシストパス

ではないでしょうか。

パスは身長のハンデが関係なく誰でも同じ土俵で戦える
バスケットボールのなかで唯一無二のスキルです。

今日は見ている人そしてチームメイトまでもがアッと驚くような
天才的なパスセンスの磨き方をお伝えします。

パスセンス の定義は「 視野 × 実行力 × 再現性」

バスケットボールにおけるセンスについて色々考え方はありますが、
私がパスに限定してパスセンスを定義すると

「 視野 × 実行力 × 再現性 」

となります。

この3つの能力の掛け合わせで、人はパスセンスがあると驚くのではないか
と思っています。

では3つの能力と能力開発についてまとめていきます。

「 視野 」を確保することが、 パスセンス の絶対条件

3つの能力のうちまず絶対条件として欠かせないのが「視野」の確保です。

当然ノーマークのチームメイトを見つけるためには、
視野を広く確保し見逃さないことが必要ですし、
場合によっては、周辺視野も活用しながらということも必要かもわかりません。

この能力を上げるためには、ベタベタですが、

ヘッドアップすること

これに尽きます。

ヘッドアップの指導を受けている時、「顔あげろ・前を向け」とこのキーワード
ばかり言われることはないですか?

こればかり意識していてはいつまで経ってもヘッドアップは身につきません。

ヘッドアップを身につけるために大切なことは、
ドリブルなどのハンドリングに精神的な不安要素を残さないこと
背中を丸めず、胸を張ること

この二つがヘッドアップを身につけるための土台として必要だということを
意識して実践してください。

自然とヘッドアップはできますし、視野は確保されます。

ちょっと偉そうなくらい余裕を持った精神・姿勢がちょうど良いです 笑

パスを狙ったポイントへ正確に通す実行力

視野を確保し、ノーマークのチームメイトやディフェンスの穴が
見えるようになっても正確にパスを通す実行力がなければ、
コート上で表現することができません。

この能力を上げるためには、結構な練習量が必要となります。

単純なスキルとしてのパススキルを上げること

・チェストパス
・バウンドパス
・オーバーヘッド
・バックビハインド

まぁ右手であろうと左手であろうと様々な種類かつアングルスピード
パスが出せるよう練習しなければなりません。

これにはコツはなく、ひたすら鍛錬あるのみです。

一点だけアドバイスするとすれば、手首と指先をしっかり使って
ボールを送り出すこと。

その感覚をしっかり作っていくことが良いと思います。

目的のパスポイントまでのボール動線の確保

少しテクニカルかつ高度なノウハウになります。
ここは是非考え方を変えて実践してみてください。

パスを到達させたいポイントまで、ボールが動いていく動線を自ら作る

この考え方は私に衝撃的であり、劇的にパス能力を高めてくれた考え方です。

パスを到達させたいポイント、
つまりスペースだったりノーマークのチームメイトだったりするのですが、
自分のボールを保持している手とそのポイントを結んだ直線上に、
ディフェンスの手などの障害物があればパスは通りません。

これ自分側ポイントをズラす、
「右手・左手・上・下・パスの種類」
この組み合わせで確実に解消します。

要は、ボールが動いていく動線は、自分側で作ることができるのです。

ボールの動線さえ確保すれば、ほとんどのパスは通ります。
当然出した後に動線上にディフェンスが入ってくる可能性もありますが、
その点はスピード調整でクリアです。

この考え方を持って、糸を引くようなイメージでパス練習をして下さい。

偶然ではなく必然!だから何度でも再現できる

最後に再現性です。

偶然起こったたった一回のスーパーパスでアッと驚いたところで、
あの選手すごくパスセンスがあると評価することはないですよね。

何度も何度も驚かされることで初めてセンスがあるなと評価されると思います。

再現性は個人の能力向上も必要ですが、
チームメイトとの相互理解意思疎通も必要となってきます。

ナイスパスシチュエーションを記憶すること

例えば速攻の2対1の場面、
自分がドリブルで仕掛ける
ディフェンスがインラインに入ったら
バックビハインドパス

ハーフコートオフェンスの場面、
自分がウィングからエンドラインにドライブ
相手センターがヘルプに来たところで、
フィンガーロール気味のレイアップから手首を返して
味方インサイドへ
ノールックパス

私のナイスパスシチュエーションの一例です。
言語化できるほど記憶しています。

つまりそれだけ自分の中で整理できていて、
体に染み付いたパスの引き出しとなっているということです。

おそらくよくあるシチュエーションを書けば、
20から30パターンくらいはいけるんじゃないかなと思います。

それほど明確に自分の中でシチュエーションとしての判断はできていて
アッと驚くようなパスになるかならないかは、
パスの種類の選択や視線によるだけだからです。

偶然起こったナイスパスシチュエーションをこれからどんどん暗記して下さい。

ナイスパスシチュエーションを自ら生み出す撒き餌の動き

シチュエーション暗記の例をもう一度読んで下さい。

◯◯の場面、
自ら◯◯を仕掛ける、
ディフェンスが◯◯したら、
◯◯パス

自ら仕掛け、ディフェンスを動かすこと、
この動きが撒き餌の動きになります。

最後のアッと驚かせるパスを出すため、
ディフェンスの動きを限定するために、
自ら仕掛けていくのです。

自ら動いて相手の動きを限定していくことで、
再現性は必ず高まります。

見たことのある場面で、自ら仕掛けることで、
ナイスパスシチュエーションを自ら再現することが可能なのです。

まとめに


古くは田臥勇太選手が名門能代工業1年生ガードとして、
全国大会に出場して来た時、
世間は、ものすごくパスセンスのある凄い選手が現れたと
一大旋風を巻き起こしました。

なぜそこに出せるんだ!
なぜそこを見ていたんだ!
と非常に衝撃的で超センスの塊だ、この人のようなパスは
一生かかっても無理だと感じていました。

でもパスセンスの定義が自分の中で明確になってからは、
田臥選手ほどではないけれど、それっぽく
周りが騒ぐようなアッと驚くパスは出せるようになりました。

最後にパスはチームメイトが居てこそです。
自らの撒き餌のプレーや狙いを常日頃からコミュニケートしておくことで、
相互理解が高まりシチュエーションの再現度も確実に増します。

この記事を読んで頂いたプレーヤーの皆さんが
「 アッと驚かれるような天才的パスセンスの持ち主だ 」
と評価されることを願っています。

ご拝読ありがとうございました。