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4校枠の概要
ミニバスチームを構成するにあたって日本バスケットボール協会は、
1 チーム児童在籍小学校の校数を原則 4 校まで
とする。それ以上の校数については原則認めることはできない。
としているが、2018年の全国大会より4校枠の撤廃がなされています。
簡単に言うと、いくら児童が少なくても一つのチームに参加できる学校は4校までよ
ってことで実質的には近くの学校の児童で集まってやるというのがルールだったわけです。
しかし、日本協会の新たな方針は基本的には4校枠を撤廃する方向だということです。
それでもなお各ブロック・都道府県連盟は協会の意向を受けてはいるもの各階層判断として基本的には4校枠の撤廃を行わず。
既存の最大4校で構成されるチームを登録要件としているのが現状です。
4校枠撤廃の影響って?
よい影響・メリットは?
少子化によって児童数が減少するのは当然の流れで、競技人口自体が減っていっています。
そんななかミニバスは10人出場ルールがあるため、ミニバスをする児童を10人も揃える必要があります。
都心部でも今のご時世、共働きや離婚などなかなか子供のスポーツに協力できない家庭事情の児童が増えていて10人の確保が厳しいチームも多々あります。
過疎地域は言わずもがな。。。
なので撤廃されることによって広く児童を集めていくことができチームが存続できるというメリットがあります。
悪い影響・デメリットは?
4校枠が撤廃されることで逆に児童は自分の通っている学校によらずチームを選ぶことができます。
一見いいことのように思えますが、私はある特定のチームに児童があつまり逆にミニバスをする環境を減らしてしまうのではと考えています。
結果的に自宅から非常に離れたところにしかチームがなくミニバスができなくなるということです。
なぜ協会は4校枠を撤廃していく方針なのか?
日本協会はFIBBAのガバナンスの甘さを指摘され制裁を受けた後、
その立て直しのため「元Jリーグチェアマン川淵三郎氏」を招聘し、当時JBLとbjリーグと二つのトップリーグがあったものを統合。
企業チームから地域クラブへの転換と次々と大ナタを振るっていきました。
「川淵三郎=Jリーグ」
つまり、Jリーグをベンチマークにバスケットボールの組織再編を行っていっている今はちょうど過渡期の段階です。
実はミニバスの成り立ちから現在までの流れは、教員組織による学校のクラブ活動をベースに置いています。
Jリーグは、企業スポーツを根源に持ち、プロスポーツ化を図る中から地域クラブとしての機能を持ち合わせ各地にクラブを作っていったと言う流れがあります。
ここからは私の完全な推察ですが、ミニバスと言うカテゴリーにおける教員組織の権限を弱体化させるために4校枠を撤廃し、学校のクラブの延長から地域スポーツクラブへ移行しようと狙っているのではないかと思っています。
各階層判断で、4校枠を維持しているのも基本教員組織である各ブロックの連盟が抵抗している構図と見ています。
加速するスポーツ少年団化はもはや止まらない
来年度以降、完全に4校枠撤廃のルールが降りてくれば、スポーツ少年団化は加速します。
起きること① 指導者の淘汰
まず起きることとして、指導者が淘汰されるでしょう。
優秀な指導者の元に児童は集まり、無能な指導者の元からは児童が離れていく。
特定のチームが肥大化し、他のチームは衰退する。
結果として、近くの学校にはミニバスをする環境が整わないということも十分にありえると思います。
起きること② 予算がつかず少年団化し受益者負担を徹底
優秀な指導者やBリーグのユースチームに協会の強化予算はつくはずなので、基本的に学校の部活動や公民館サークル形式のチーム運営にはお金の面で限界があります。
そこでスポーツ少年団化し、受益者負担を徹底することで費用を捻出する流れが加速すると思われます。
営利目的でチームを運営していく流れはまだ随分先のことと思いますが、Bリーグのユースは確実にそうなっていくでしょうね。
私が望むこと
私は純粋に子供が通っている学校に行けば、バスケができるということが一番と思っています。
その中で、素質がある子や熱量が高い子はそういった道を選べば良いし、そうでなければ楽しくバスケットボールができればそれが一番です。
あまり組織や政治やナワバリ争いのようなことで子供たちの環境を奪わないで欲しいと切に願っています。